河岸の屋台店

廓に附属の飲食店は、永楽真金両町の河岸を埋めて、五六十軒を数へた。大正初年頃迄の全盛は、他所に見られぬ廓名物の景観を現じて、酒気紛々のぞめ きに浮ぶ不夜城気分を、更に濃厚に色づける随一のものであつた。