囚みに、右の二社と同じ境内へ鎮座祭祀されて其行事を其にする如く見らるゝ稲荷社は、遊廓の変遷に随件して、境内の来社の如く祀られて居るが、土地繁栄と福徳招致との縁起神乃至崇敬神として、是れまた信仰者を集めて居るものであつて、毎年の二月各午日に、其祭典は行はれ、無論、酉の市当日にも開扉して、金刀比羅神社と共に、酉の市の夜を賑はして居る。