近世義人伝

刊行年代不詳(慶応頃か)

娼婦楼木 江戸吉原の娼婦なり。安政の頃、亜墨利加人楼木の色香に迷ひ、大金を出して心に従へといへども、楼木その無礼を憤り、和歌を詠じて固く聴き入れずとなむ。